TwitterにはないFacebookのよさ

http://d.hatena.ne.jp/ryo88c/20110211

Twitter は僕の中でウェブとメールの弱点を併せ持ってしまった悪例となりつつあります。シンプルなデータモデルとインターフェースは爆発的な普及を促しましたが、その普及の波に隠されている意図は善意だけではありません。


ハッシュタグは共有資源であるため「先に利用しはじめたクラスタが優先される」というローカルルールの共有によって成り立っています。ハッシュタグを占有するインターフェースは用意されていません。


利用者の多いハッシュタグを付けてツイートするだけで露出が得られるためスパム的な利用が可能である他、愉快犯的にハッシュタグを”荒らす”事も可能です。ユーザーを無視するなどの対処療法は存在していますが、根本的な解決方法はありません。これはメールが持つ仕組み的な脆弱性と合致しており、悪意の十分な考慮が為されていない事が原因の一つとして考えられます。

これ以上の本質的な発展は望めないのではないかと僕は考えています。メールにおけるメールマガジンメーリングリストなど、運用でのフォローにとどまると考えています。つまりは、ソーシャルフィルタリングという運用によってソーシャルメディアとしての価値を高める事と、スパムのようなノイズによって価値が貶められる事のバランスを維持するような安定しか望みにくい状況になったと考えています。

これに対して Facebook はあくまでもウェブサービスとして、様々な形のリソースを表示するインターフェースをコンテンツとして提供しています。例えばエッジランクという、人間同士の関係性に由来する評価システムにより自動的なフィルタリングが為されているなど、ノイズの流入に対して機械的なアプローチが取られています。

また、Twitter の取っている単一のリソースをクライアントやサードパーティウェブサービスによって姿を変える拡散的手法に比べて、様々な形を持つ複数のリソースをニュースフィードという形で集約する手法を取っている事も注目すべき点です。


mixi のように「他のユーザーの日記にコメントを残すにはその人の日記ページにアクセスしなければならない」という必然性の薄い行為は必要ありません。つまり、インターネットの世界に受動的な情報収集コンテンツを持ち込んだウェブサービスと言えるわけです。


これによりユーザーはテレビに対するそれと近い依存性を示すこととなり、必然的に Facebook に滞在する時間は長くなります。


滞在時間が長くなれば情報アンテナとしての依存度も上がり、インターネットへのインターフェースという Google の立ち位置すらも狙えるようになります。つまり、ソーシャルフィルタリングの本質は集約にあると言えます。


なんだか言い回しが小難しいのとmixiやTVの例に抵抗を覚えたのとで、
3回ぐらい読んでやっと理解できた。
大いに納得。


TwitterにはないFacebookのよさ

  • Facebookはスパムなどコンテンツの価値を低めるノイズの流入を「運用でなく自動的に」防ぐしくみがある=メディアとしての価値が高い
  • 雑多な様々なリソースをひとつのクライアントだけで閲覧できるUI