メモ

独占的プラットホームが衰退するシナリオを考えてみる
http://d.hatena.ne.jp/kawango/20090711/1247275813

インターネットにおいては、ジャンルごとに絶対的な勝者がひとつずつできるといわれている。彼らの先行者メリットは絶大で、後発のサイトがおっかけるのはとても難しいそうだ。


ということで暇つぶしに、インターネットのおける勝者がネットの進化における歴史的必然として衰退するシナリオがあるとすればどういうものなのか、考えてみた。


なんだろう、この冒頭の言い回しからしてうまい。



グーグルの場合は簡単だ。検索サービスとは電話事業における電話帳(イエローページ)に相当すると考えることができる。


電話の普及期においてぶ厚い電話帳は非常に重要な存在だったが、電話が一般に普及するにつれて、個人が自分で管理する電話帳のほうが重要になってきた。そしていまや携帯電話にはいっている個人の電話帳が一番重要だ。


検索サービスについて、このイエローページにおこった出来事をアナロジーとしてあてはめるといいだろう。いまの検索サービスが重要な時代というのは、人類にとってネットがまだまだ異世界である時代である。人類にとってネットがあたりまえの存在になればなるほど、検索サービスよりも、人間が実際にネットで生活する場の情報のほうが重要になる。


そういう意味でfacebookの存在をgoogleが恐れる理由はよく理解できる。ネットが人類にとって身近なものになるにつれ、人間が生活するコミュニティの重要性が増していき、そして、おそらくプライベートな場所はどこかのラインが引かれてグーグルが検索できなくなる。


そういう場所が次第にふえていき、グーグルの相対的重要度は下がるだろう。

  • まずグーグルを電話帳になぞらえる発想に感心してしまう

コミュニティの場合は、ターゲットユーザへの認知度がほぼ100%になったあとに転機がおこる。認知されただけでなく、現在の加入ユーザ+過去の加入ユーザ+検討した結果、利用しないと決意したユーザの合計が、ほぼ100%になったときに成長は止まる。


諸刃の件になっているのは、日記を書くというmixiの主力コンテンツの存在だ。日記は、もちろん大変に魅力的なコンテンツだが、自分の友達が日記をやめはじめたようなクラスタでは、負のフィードバックがはたらいて、そこでは、もう二度とmixiは流行らない。

ニコニコ動画の場合、現在の大きなアドバンテージは、最後に大ヒットしたネットサービスであるということだ。つまり”旬”であることによるいろいろな面での後押しが、まだ、残っている。その間はなにやっても最初に注目される存在でありつづけるだろう。このアドバンテージはもちろん次の大ヒットサービスが登場すると消滅する。

どんどんfollow先を登録していくと、すぐに情報爆発が起こるので、なんか、もうひとつUI的なブレイクスルーがないと、RSS並みのヒットで終わる気がする。


twitterの一番の危険はbotの繁殖だ。twitterが普及するにつれ、まるでスパムメールのようなつぶやきがどんどん増殖し、ユーザ自身がライフログの吐き出しのように自動実行させるつぶやきも増える。タイムラインの有用度はどんどん低下していきメールの受信箱みたいになる日も近いのではないか。


これ、2011年の今になって読むと、twitterがそのへんの弱点をちゃんと理解して、リスト機能を用意したっていうことがわかる。
サービス運営者はユーザーの動きをみてその先にあるものを予測しないといけない。