基礎を無意識に落としこむ

「基礎が大事」という本当の意味を理解しているか?
http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/20110208/1297157480

人間の集中能力を100として、
作業全体の基礎部分、
作業全体の重要部分、
に割り振ります。


基礎部分に集中力50取られる人と、
基礎[50]+重要[50]


ほぼ無意識で集中力が5しか取られない人では、
基礎[ 5]+重要[95]


人間として同じ100の集中能力なのに、
出力結果で圧倒的に差がつきますし、
無意識でやってる人はそのスピード感が楽しいという
好循環すら生み出すかもしれません。

小学校で「九九」を反復練習したと思いますが、
もし、「九九」という基礎を無意識で答えられなかったら
どんな理数試験も時間内に終わらないと思います。


「九九」ができたなら、
無意識に落としこむ作業そのものはできるわけです。
言葉は悪いかもしれませんが、「型を丸暗記して詰め込む」。
覚えるのは大変かもしれませんが、
決して才能で「九九」ができたりできなかったりするわけじゃありません。

基礎が無意識でこなせるようになってなければ、
授業ではどんどんついていけなくなり、
仕事でも遅れを取り、
同じ人間が同じように取り組んでるのに、
どんどん差が開いていく事になります。

また、どう応用して頑張っても伸び悩むスランプな人は、
基礎レベルの土台がもうそれ以上支えきれなくなってます。
「基礎は出来てる」といったって
5階建てのアパートと、都庁とでは
土台の基礎レベルが全然違うみたいなもんです。


わかる。


プログラミングを早くこのレベルにもっていきたい。
プログラム書いてると全体が見えなくなるとか
その難度によって仕様を妥協してしまうとか、
それはこの「基礎」(≒差別化要素ではない部分)
に多分なリソースを食われているから。




以下は印象に残ったエピソードとしてのメモ。

ポケモンの生みの親、田尻智さんがゼビウスや、マッピー
カウンターストップさせるとか、

INTERVIEW | パックマン ウェブ PAC-MAN WEB
http://pacman.com/ja/interview/003/vol1.html#come12

田尻
はははは。だからパックマンも鍵が並ぶくらいまではとりあえずやって、
それでこのゲームはある程度到達したと。

ナムコのゲームは当時のプレイヤーを夢中にさせる要素が
いっぱいあったんですよね。
だからゼビウスなんかも1000万点までやりましたし、
まあ、6時間くらいかかりましたけど(笑)

マッピーもやったんですけど、
これはゼビウスより点数の伸びが悪いので12時間かかりましたね。

なるべく昼頃までにははじめて、それで閉店までやって1000万点いくと。
そこまでやりこむとトイレに行ったりできるのは、
ボーナスステージの時しかないんですよ。
ボーナスステージが始まると同時にトイレに走るという
(一同笑)

プログラマーやねうらおさんの話も参考になります。

僕はドルアーガで頭がおかしくなった - やねうらおよっちゃんイカ侵略!イカ娘の夢を見るでゲソ!
http://d.hatena.ne.jp/yaneurao/20090108#p1


ドルアーガの塔」は、「ゼビウス」を作った遠藤雅伸氏の作ったゲームで、
60階のダンジョンから構成されるゲームである。
それぞれのフロアには宝箱が出現するのだが、
その宝箱の出現にはフロアごとに条件が定められており、
その条件を満たさないと宝箱は出現しない。
(略)


私にとってその60という数字は1分間の秒数でもあった。
だから、学校で教室の黒板の左につり下げられている丸い時計を見ながら
秒針が1秒1秒を刻むごとにそのフロアの宝物の出現条件を心の中で復唱した。
「緑スライム3匹倒す。黒スライム2匹倒す。ブルーナイトどちらか倒す。…」
それは私にとってのドルアーガ遊びだった。


興味のない授業の時間はずっとその遊びをしていた。
時計の秒針さえあれば、私は何時間でもドルアーガ遊びが出来たのである。